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2008年4月15日 SDI 中国不動産事情

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SDI 中国不動産事情       
2008/04/15発行
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■港珠澳大橋の構想から25年、ようやく発進

2008年2月29日付の『South China Morning Post』によると、香港?珠海?マ
カオ間をつなぐ橋、「港珠澳大橋」の構想がようやく発進した模様だ。25年前
に構想が発表されてから、ようやく実現に向けて動き出した。

香港、珠海、マカオ各政府は、出資金の配分で合意に達し、公開入札を行う準
備にとりかかる。出資金の分配は、香港側が50.2%、広東省側が35.1%、マカ
オ側が14.7%負担となる予定。

公開入札方式を採用し、ホープウェル・ホールディングスや新鴻基集団、新世
界集団、信徳集団、中国交通建設、中国中鉄などがすでに関心を示している。

港珠澳大橋の建設コストは600億HKドル以上になる見込みだ。

上記のニュースが発表されたあと、同年3月5日付の同紙は、ニュース発表後、
不動産市場、とくに住宅市場において、まだ大きな影響は出ていないと報じて
いる。
例年、取引量が少ないシーズンであることから、市場の動きが鈍かったと分析
している。

今後、港珠澳大橋の建設がはじまるならば、珠海の不動産市場は大きな転換点
を迎えることになるだろう。
香港はすでに成熟した不動産市場を抱えており、マカオも開発余地が少なくな
ってきている(もともと大きな地域ではないので、限界が見える)。

私は、珠海がいちばんの恩恵を受けるのではないかと考えている。
2007年7月に、深センと香港を結ぶ橋、「深セン湾公路大橋」が完成したが、
深センは、この橋の完成前に、ずいぶんと住宅価格が高騰した経緯がある。
2007年に入ってからの住宅価格の上昇は目を見張るものがあった。
珠海も、橋の影響を受けるのは間違いないだろう。

今後数年は、珠海の不動産市場に注目が集まる可能性が高い。


■上海:取引量の減少は続くが、価格は下落せず

各方面で、上海の住宅取引量の下落が報じられている。

佑威房地産研究中心のデータを見てみると、今年に入り、確実に住宅の取引量
が下落している。
最近の数字だと、上海における2月29日から3月6日の住宅取引量は1,335件、
14.92平米、前週比3.87%減だった。

中古住宅市場にも、取引量の減少が見受けられるという。(2008年3月11日付
『上海日報』)

しかし、価格の大幅な下落は見られない。
www.ehomeday.com(房産之窓)の統計によると、中古住宅価格指数は2271、前
月比25ポイント増(1.1%増)だった。
昨年11月は4.61%増、12月は1.5%増、今年1月は1.3%増。

取引量は減少したが、価格は下落していない現象について、以下のことが予測
される。

・供給がタイトであり、需要高の状況が続いている。供給が少ないから必然的
に取引量が下落、しかし、一定の価格以上での取引があるため、価格は下落し
ないという考え。

・高級物件の取引により、取引量の下落にかかわらず、価格相場が引っ張られ
る。


上海などの大都市では、中心部において、すでに新規開発案件が少なくなって
きており、市場は中古が中心となりつつある。
今後数年の間で、中心部は中古市場、郊外は新築プラス中古市場という棲み分
けが進んでいく可能性が高い。


■サブプライム問題により、外国投資家が中国不動産に向かう

米国発のサブプライム問題は、欧米の投資家にとって、アジア不動産に向かう
要因のひとつになってきているようだ。

2008年2月25日付のロイター通信によると、スイス金融大手のUBSが、中国不動
産市場を狙うファンド組成を計画している模様だ。
投資金額は10億米ドル程度になる予定。

ロイターによると、「投資家が欧米の不動産投資に慎重になる中、アジアの不
動産市場への投資に対する前向きな姿勢を示す兆しと見られる」。

中国政府は、第11回全人代のなかで、「不動産市場に流入するホットマネーを
抑制する」と明言しているが、外貨準備高、過剰流動性、人民元切り上げ圧力
という大きな問題を抱える中国にとって、これを実行するには相応の対策を練
らなければならないだろう。

もっとも、サブプライム問題は、中国の不動産市場にとって、悪い話とは限ら
ない。
中国税関総署によると、2008年2月の輸出額が873億米ドル、前年同期比6.5%
だった。2007年4月から2008年1月まで連続10ヶ月、同20%以上のペースで推移
していたことを考えると、同6.5%というのはかなり抑制された数字である。
ここには、2008年1月と2月の大雪の影響もあるだろうが、サブプライム問題か
ら米国向けの輸出が大幅に下落したとの見方が強い。サブプライム問題は、輸
出の減少という形で中国の不動産市場の安定化に貢献できる可能性があるので
ある。


■外商直接投資の実質投資額は10%以上

2008年3月27日付の「済龍 ChinaPress」によると、北京科技大学などが作成し
た「過剰流動性及び中国不動産マクロコントロール研究」の中で、2007年の中
国不動産投資総額の内、外資投資額は2%にとどまっていたが、実質的には10
%程度になっていると報告された。


2007年に、外商投資企業(WFOE)設立に関して、中央政府(商務部)の認可が
必要となったほか、外商投資ガイドラインでも不動産投資が奨励されなくなっ
た。
表面上の現況は、「(形態は何であれ)外国からの不動産投資を禁止するわけ
ではないが、できればやめておいてくれ」というイメージである。

10%という数字に根拠はないが、2%という数字もとりたてて根拠があるわけ
ではないだろう。
(ちゃんと統計から拾った数字ですといわれても、その統計の妥当性は決して
議論されることはない)

私が考えるのは、2%であれ10%であれ、外国企業は中国不動産投資のメイン
ストリームにはなり得ないということであり、とりたてて数字にこだわって外
の投資があまりにも増えていると指摘できる環境にはないということである。
となると、感覚的に語るしかないわけだが、開発面積でいうならば、おそらく
外資の占める割合は10%はないと考えられる。
外資が投資・開発する不動産は、概して価格水準が高く、投資額が面積に対し
て高い傾向があるのではなかろうか。
その結果、10%だったとしても、人民元の切り上げ、キャピタル・インカムゲ
イン期待がなくならない限り、外資の流入は止まらない。
人民元を切り上げれば、過剰流動性に一定の抑制力が働くかもしれないが、外
資の流入を助長する側面が強くなる。

10%だったとしても、とりたてて驚くことはない。
必然的な結果であるが、膨大な人口と開発面積を誇る中国では、どれだけ外資
が入ってこようが、メインは中国企業・人である。


※記事提供:百特豪世集団有限公司/BETTER HOUSE HOLDING LIMITED
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